貴乃花親方理事解任は「待った」でしょ！

臨時評議会で貴乃花親方の2階級降格が正式に決定したというが、この問題、本当に気持ち悪い。被害者側が最終的に処分されるというこのオチはなんなのか？加害者側の日馬富士の引退は何の審議もなく許し、残った貴乃花親方をよってたかって処分するという、今回の理事会の立ち回りに、その存在意義を全く感じられないのは私だけではあるまい。公平性、納得感という面で、相撲というものの未来を大切に見据えた方々が熟慮したものとは到底思えないからだ。第一に今回の采配で、「いや、相撲界ってそごいわ、人間できてるわ」なり、良い印象を持った人がいるだろうか？相撲を少しでも好きになった人がいるだろうか？

相撲の未来に責任を持つ理事会として、何かを優先して何かを犠牲にするという判断はあってといいだろう。だけど今回、彼らは何を優先したのだろう？公平性か？相撲界の秩序か？相撲界の序列か？否、多くの人が感じているのは、「理事会の」秩序だろう。日馬富士の引退以降、一連の報道で感じるのは「理事会の中で」ゴチャゴチャやってるというあからさまな「村意識」だ。すでに相撲の未来そっちのけ、いわんや今回の騒動を、雨降って地固まるというような好機に変えてやろうという努力も熱意も感じられない。八角理事長始め、出てくる元横綱みたいな連中が、みんな腰が引けた相撲しか取れていないのだ。正しいのか否かはさておき、やはり横綱だなと思わせてくれたのは、今回の登場者の中では貴乃花親方だけだった。肚が決まっていたのは彼だけなのだ。衣装がヤクザだとか、態度がなんとかとか、本当に情けない反論だ。遠吠えにしか聞こえない。これで八角理事長の引責辞任がないのなら、この相撲貴乃花親方の一人勝ちだ。負けるが勝ち。今は貴乃花親方一人が負けのように見えても、いつか理事会は覆される。